書籍名 | 改憲論を診る |
---|---|
著者 |
水島朝穂編著 |
判型 | A5判 |
頁数 | 210頁 |
発行年月 | 2005年4月 |
定価 | 2,200円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02834-4 |
ジャンル | 憲法 |
本の説明 | 改憲論の問題状況を立憲主義の立場からわかりやすく診断する。憲法調査会・各政党・メディア・文化人・経済界等の改憲論議を整理し、改憲論を診る素材と視角を提供するとともに、改憲論の内在的矛盾を照射する。 |
目次 |
序 いま、何が変えられようとしているのか 1 普通の人々が憲法を語るとき 2 改憲をいう前に考えておくべきこと 3 いま「改憲論」を“診る”意味 第1部 軌跡を診る 1 憲法制定過程を診る 1 はじめに 2 憲法制定手続と「押しつけ」論 3 憲法に規定されなかったこと 4 おわりに−逆説としての「押しつけ」憲法論 2 9条解釈論から診る―軌跡と到達点からの選択肢は 1 はじめに―憲法改定の環境 2 廃墟の中から生まれた思想―9条の制定と平和主義の原点 3 環境に翻弄された平和主義―9条の運用 4 「規範」と「現実」の乖離1―「現実」の9条解釈 5 「規範」と「現実」の乖離2―「規範」の9条解釈 6 混迷の果てに還るべき思想―9条の改正? 3 今日の改憲論とそこで問われていないこと 1 はじめに 2 今日の改憲論の特徴 3 改憲論議で問われていないこと 4 国際社会の動向を大きな視野から診る 第2部 改憲論を診る 4 改憲動向を診る―改憲手続と憲法裁判所設置論を中心に 1 はじめに 2 1990年代以降の改憲論の特徴 3 改憲手続の意義 4 憲法改定国民投票 5 憲法裁判所設置論 6 むすびにかえて 5 改憲調査会における改憲論議 1 はじめに 2 改憲の目標をどこに見出すか 3 どうして改憲なのか 4 改憲でどのような国を目指そうとしているのか 5 憲法調査会というところ 6 おわりに―何が問われているのか 6 改憲動向としての教育(基本法)改革とナショナリズム 1 国家―国民関係の転換―改憲論の深い狙い 2 道具でなく人格として―教育基本法における国家−国民関係の理解 3 教育において挫折する自己責任―市場至上主義的教育観の落とし穴 4 強制される国民共通の意識―「心の教育」の行き着く先 5 〈個人のための国家〉か〈国家のための人間〉か 7 政党の「改憲論」を診る 1 はじめに―本格化する憲法改正への動き 2 自民党の「改憲」論―目指すは「国民しあわせ憲法」? 3 民主党の「創憲」論―国民の行動指針となる「宣言」? 4 公明党の「加憲」論―「プラス改憲」から、揺らぐ「9条堅持」 5 政治家たちの改憲構想 6 おわりに―改憲論議の先にあるもの 8 メディアの改憲論を診る 1 はじめに―憲法をめぐる世論調査から 2 読売新聞社憲法改正試案―3つの「試案」から見えてくるもの 3 「メディアの役割」をあらためて考える 9 「文化人」の改憲論を診る 1 はじめに 2 道具にすぎない憲法? 3 憲法に書き込まれるべきもの―国民の義務、伝統の明記? 4 現状が悪いのは憲法のせい? 5 憲法か、経典か? 6 憲法の役割は変遷したか 7 おわりに 10 経済界の「改憲論」を診る 1 現代改憲と経済界 2 経済界の改憲論を読む 3 経済界の改憲論の読み方 4 「不平等社会」のための改憲? 11 研究者の「9条論」を診る 1 本章の課題 2 大沼保昭の「護憲的改憲論」 3 長谷部恭男の「穏和な平和主義」 4 小林正弥の「非戦論」 第3部 展望を診る 12 いま「護憲」であることは「現実的」か? 1 はじめに 2 「護憲」とは何か 3 どちらが「現実的」なのか? 4 改憲論を「現実的」に解読する 5 「護憲」であることの「現実性」 6 おわりに 13 国際社会の現実と日本国憲法―国際社会への日本国憲法の問いかけ 1 はじめに 2 国連発足60周年と国連改革―あまりにも国内で意識されていないこと 3 国際社会にどう向き合うのか 4 おわりに 結 むすびにかえて−憲法改正国民投票権者に問う 1 なぜ、いま、憲法をかえるのか 2 「憲法とは何か」への一視点 3 憲法に主体的に向き合うこと 4 「憲法くん」から投票権者の皆さんへ |