書籍紹介

書籍名 現代民主主義と多数決原理
副題 思想としての民主主義のために
著者 中村浩爾
判型 A5判
頁数 278頁
発行年月 1992年1月
定価 3,190円(税込)
ISBN ISBN4-589-01629-X
本の説明 「民主主義=多数決」という意識構造を、戦後民主主義の一視角としての多数支配論の検討を通じて明確にする。民主主義の前提としての少数者保護はいかにあるべきか、今日の多極共存型デモクラシーの時代状況を解明する。

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目次 はじめに
第一章 戦後民主主義への一視角
 第一節 民主主義・多数決・全員一致
  一 戦後の民主主義意識
  二 絶対的多数支配論をめぐって
  三 我国の多数決論
  四 最近の傾向
 第二節 絶対的多数支配論と制限的多数支配論
  一 ケンダルとフリードリッヒ
  二 ハインべルグの「多数支配のドグマ」とケンダルの「多数支配のドクトリン」
  三 「絶対的多数支配」と「制限的多数支配」
  四 ケルゼンの「イデオロギーとしての多数支配」とケンダルの「絶対的多数支配」
 第三節 我国の多数決論に関する覚書
  一 ケンダルの示唆
  二 我国の多数結論の一断面
  三 多数決の理念的側面
  四 国民意識と理論とのズレ
第二章 絶対的多数支配論
 第一節 絶対的多数支配論のイデオロギー性―「多数決と真理』問題を手がかりとして
  一 「多数決と真理」問題と「価値自由」
  二 「開かれた社会」論者に対ずるケンダルの批判
  三 自殺しうる民主主義
  四 「共同思考」として多数決過程
 第二節 ケンダルの民主主義モデル―「絶対的多数支配論」の前提(1)
  一 ケンダルの国家モデル
  二 前提としての創造的討論―ディスカッションとディベイト
 第三節 ケンダルのロック解釈について―「絶対的多数支配論」の前提(2)
  一 ケンダルのロック解釈
  二 ゴォフによる批判
  三 マクファーソンによる批判
  四 隠された前提
 第四節 ケンダルにおけるインテンシティ問題
  一 インテンシティ問題の本質
  二 インテンシティの相違の理論的帰結
  三 インテンシティの違いを数えるための手段
  四 政治システムを評価するための基準
第三章 制限的多数支配論の現代的意義
 第一節 「国家形態としての民主主義」と「生活形態としての民主主義」
  一 「国家形態としての民主主義」と「生活形態としての民主主義」との交錯・融合
  ニ 「生活形態としての民主主義」
  三 「生活形態としての民主主義」とコモン・マン
  四 正義論・権威論におけるコモン・マンの位置
  五 「理性的な」と「分別のある」
  六 コモン・マン概念の規範的性格
  七 「生活形態としての民主主義」論の現代的意義
 第二節 民主主義における討論の重要性
  一 民主主義と討論
  二 討論と多数決
  三 民主主義のメルクマール
  四 戦後世代の「自己表現」
 第三節 民主的人格形成におけるスポーツの役割
  一 民主主義とスポーツの負の結合
  二 民主主義とスポーツの正の結合
  三 スポーツと民主主義との本来的結合
  四 革新運動における文化・スポーツの位置付けの弱さについて
おわりに
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