書籍名 | 体制転換期ロシアの法改革 |
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著者 |
藤田勇・ 杉浦一孝編 |
判型 | A5判 |
頁数 | 360頁 |
発行年月 | 1998年2月 |
定価 | 9,350円(税込) |
ISBN | ISBN4-589-02048-3 |
ジャンル | 憲法 |
本の説明 | ソ連邦消滅後のロシア法はいかに再編され、そして脱社会主義化のなかでどのような法体制に転化しているか。その内容を理論的・実証的に考察した共同研究の成果。「体制転換とロシア国家の再編」「所有制の改革」「体制転換と社会的諸問題」「法観念の転換」 |
目次 |
はしがき 第一編 体制転換とロシア国家の再編 第一章 国家統治機構の組織原理の転換とその再編/竹森正孝 ―一九九三年憲法体制の特徴によせて― はじめに 一 体制転換と憲法問題 二 九三年憲法の論理と構造―連邦中央の国家機構を中心に― 三 過渡期社会と九三年憲法体制 むすび 第二章 司法機関の組織原理の転換とその再編/杉浦一孝 はじめに 一 権力統合の原則と「裁判官の独立」の原則 二 権力分立の原則と「裁判官の独立」の原則 むすび 第三章 連邦制の再編と地方自治/樹神成 ―ペレストロイカから連邦条約ヘ― はじめに 一 ソ連の連邦制および地方自治 ニ ペレストロイカと連邦制および地方自治 三 統治原理の転換と連邦条約の締結 おわりに 第四章 多元主義の醸成のもとでの選挙制度改革/新美治一 ―ソビエト・システムから「自由と競争」のシ ステムヘの転換過程の選挙制度の歴史的概観― はじめに 一 ソ連共産党の単独支配とソビエト選挙制度 二 「政治的多元主義」の形成と選挙制度の「改正」 三 大統領令第一四〇〇号に基づく選挙制度の新しい段階 むすびにかえて 第二編 脱社会主義化と所有制の改革 第五章 所有制改革と体制転換/藤田勇 はじめに 一 所有制改革および政治体制転換の諸前提について 二 所有制改革の初期段階―私的所有容認へのコースと政治対抗 三 ロシアにおける「民主ロシア派」権力の成立と所有制転換 四 ロシア政権による私有化の方法について 五 私有化過程の当面の諸帰結について 第六章 ロシアにおける土地私有化の歩み/小原剛 はじめに 一 土地所有における脱国有化の端緒 二 一九九一年土地法典の成立とその解体過程 三 新民法典第一部における土地所有権と土地物権 むすびにかえて 第七章 ロシア連邦における市場経済への移行と金融法/直川誠蔵 はじめに 一 十月社会主義革命と銀行 ニ ソ連における社会主義的銀行 三 市場経済への移行と銀行立法 むすび 第八章 私有化と労働関係法制の転換/武井寛 はじめに 一 ソ連における労働法制の構造 二 集団的労働関係法制の再生 三 個別的労働関係法制の転換 おわりに 第三編 体制転換と社会的諸問題 第九章 犯罪と新刑法典の制定/上田寛 はじめに―「エリツィンのロシア」と刑法 一 犯罪現象の爆発 二 刑法における脱社会主義化―刑法典の修正の累積 三 九四年草案の性格 四 予想と現実 五 新ロシア連邦刑法典の特徴 むすびにかえて 第一〇章 矯正労働法から刑事執行法へ/上野達彦 はじめに 一 行刑法の任務の変遷―矯正・再教育法から執行法へ 二 一九七〇年ロシア共和国矯正労働法典(現行法)の改正 三 新しい行刑法(刑事執行法)の編纂 四 「自由剥奪による刑罰を執行する施設および機関について」 のロシア連邦法の採択 おわりにかえて 第一一章 旧ソ連およびロシアにおける行政処罰法制/市橋克哉 はじめに 一 旧ソ連における行政上の義務違反 (administrativnoe pravonarushenie) 二 行政上の義務違反の手続 おわりに 第一二章 家族法の改革/稲子宣子 はじめに 一 結婚の成立 二 離婚 三 夫婦の姓、職業、住所 四 夫婦財産制 五 子の権利と親の権利義務 六 婚外子と養子 七 扶養と社会保障 八 親の監護なしに放置された子の養育 おわりに―家族法と家族政策 第四編 脱社会主義化と法観念の転換 第一三章 ソビエト法学における〈義務の法〉の観念/大江泰一郎 ―ソビエト国法学史を中心として― はじめに 一 「遅ればせの革命」―遅れと「空白」 二 西欧的「近代」との対決―国家・市民関係の法的構成 三 西欧的「近代」と異文化的社会主義 結びにかえて 第一四章 権力、個人、法/稲子恒夫 ―ロシアの自由主義法思想と現代― 一 自由主義法思想の復活 ニ ロシア自由主義の法思想。個人の自由と法治国家 三 法と民主主義のための闘い 四 法と民主主義の死 五 ソビエト法学 六 自由主義法思想の復活。その新たな危機 法令年表 |