書籍紹介

 

書籍名 国政調査権の研究
著者 孝忠延夫
判型 A5判
頁数 364頁
発行年月 1990年4月
定価 5,720円(税込)
ISBN ISBN4-589-01518-8
本の説明 “議会制の危機”が叫ばれると同時に“議会の復権”が唱えられる今日、“議会に与えられた武器”といわれる「国政調査権」の憲法的性格を国政に対する批判・監視権、特に内閣に対する議会的統制権と捉える視点に立ち、議会制民主主義のあり方を示唆。

この書籍は品切につき入手できません
目次 はしがき
第一章 内閣統制権としての国政調査権
 T はじめに問題の所在
 U 議会の調査権の本質について―歴史的・比較法的考察をふまえて
  1 『議会政の母国」たるイギリス議会の歴史と調査権
   一 イギリス議会と調査権の発達
   二 議会に対する内閣責任(行政責任)と調査権
  2 ドイツにおける議会の調査権
   一 ドイツにおける議会の調査権(ワイマール前)
   ニ ワイマール憲法と議会の調査権―「少数者調査権」の明文化
   三 西ドイツ基本法と議会の調査権
   四 議院内閣制における議会の調査権
  3 アメリカ合衆国における連邦議会の調査権
   一 アメリカ合衆国憲法と議会の調査権
   二 大統領特権(行政特権)と議会の調査権
   三 アメリカにおける議会調査権の発動と行使態様
   四 小結
  4 日本における議会調査権
   一 明治期憲法草案における議会の調査権
   二 大日本帝国憲法と調査権
   三 日本国憲法と国政調査権
 V 国政調査権の法的性格
  1 議院の国政調査権(日本国憲法第六二条)の『本質』をめぐる論議について
   一 日本国憲法制定後最初の憲法解釈論争―「浦和事件」を契機として
   二 最近の学説について―「ロッキード事件」を契機として
  2 内閣(行政府)に対する議会的統制権としての国政調査権
   一 国政調査権の意義と限界
   二 内閣に対する議会的統制
 W むすびにかえて
第二 章ドイツにおける議会の調査権―少数者調査権を中心として
 T はじめに―問題の所在
 U ドイツにおける議会調査権の発達
  1 ワイマール前
  2 ワイマール憲法における議会調査権
   一 第三四条の法的性格
   二 調査の目的・対象
 V ドイツ基本法における議会調査権
  1 基本法における連邦議会および連邦議会委員会の地位
  2 調査委員会の法的地位および手続に関する原則的問題解決のための動き
  3 基本法第四四条の法的性格とその作用
   一 第四四条の法的性格
   二 調査の限界
   三 基本法第四四条の解釈についての問題点
第三章 ワイマール憲法と議会の調査権
 T はじめに
 U M・ウェーバーと議会の調査権
  1 ドイツ帝国憲法(一八七一年)と帝国議会
  2 M・ウェーバと少数者調査権
   一 一九〇八年の憲法改正私案
   二 一九一七年の帝国憲法改正草案と「新秩序ドイツの議会と政府」
   三 M・ウェーバーとワイマール憲法
   四 M・ウェーバーと議会主義
   五 M・ウェーバーと少数者調査権
 V ワイマール憲法と少数者調査権
  1 ワイマール憲法制定と少数者調査権
   一 民間憲法草案と議会の調査権
   二 H・フロイスと議会主義
   三 ワイマール憲法作成と少数者調査権
  2 ワイマール憲法と少数者調査権
   一 国事裁判所と少数者調査権
   二 第三四回ドイツ法律家会議と少数者調査権
   三 ワイマール憲法と少数者調査権
 W むすびにかえて
第四章 ボン基本法と議会の調査権
  T はじめに
  U 基本法と少数者調査権
   1 基本法第四四条の成立と少数者調査権
   2 調査委員会の法的地位および手続についての原則的問題解決のための動き
     ―少数者調査権を中心として1
  V 議会の調査権に関する判例
   1 議会調査権についての主要判例
   2 判例と少数者調査権
  W 議会の調査権に関する学説
   1 ワイマール憲法と議会主義
   2 調査権の法的性格
    一 調査権の性格と目的
    二 調査権の限界
    三 調査権の行使
    四 少数者調査権の位置づけとその意義
     ―第四五回ドイツ法律家会議での論議から
  X 現代議会政における少数者調査権
   1 議会主義と調査権
   2 議院内閣制と少数者調査権
   3 権力分立の『構造変化』―少数者調査権と議会内反対派
  Y むすびにかえて
第五章 イギリスにおけるセレクトコミティー制度の発展―一九七九年改革を中心として T はじめに―問題の所在
 U 二〇世紀における議会改革
  一 戦前におけるセレクトコミティーの役割
  二 満足の時期―一九四五年から一九六四年
  三 改革の時期―一九六五年から一九七九年
 V 一九七九年議会改革とセレクトコミティー
  一 一九七八年報告
  二 議院での審議と議事規則の改正
 W 議会による政府の統制とセレクトコミティー
  一 セレクトコミティーと政府活動の統制
  二 省庁関連セレクトコミティー
  三 セレクトコミティーと常任委員会
  四 議院の構造上の改革と議員の態度の変化
 X むすびにかえて
第六章 地方議会の「百条調査権」
    ―執行機関に対する批判・監視権としての「百条調査権」
 T はじめに―問題の所在
 U 「百条調査権」の法的性格
  一 「百条調査権」と常任委員会の調査権(地方自治法第一〇九条第三項)
  二 「百条調査権」の法的性格
  三 「百条調査権」と国政調査権
 V 「百条調査権」に関する判例
 W 執行機関に対する批判・監視権としての「百条調査権」
  一 地方議会の地位―地方自治体における長と議会
  二 住民代表機関としての地方議会と「百条調査権」
 X むすびにかえて
主要参考文献
 

本を探す

書籍キーワード検索

詳細検索

書籍ジャンル検索