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書籍名 グローバル時代の先住民族
副題 「先住民族の10年」とは何だったのか
著者 上村英明監修・ 藤岡美恵子中野憲志
判型 A5判
頁数 270頁
発行年月 2004年9月
定価 3,080円(税込)
ISBN ISBN4-589-02771-2
ジャンル 国際関係・外交
本の説明 「世界の先住民族の国際10年」の最終年(2004年)に、この「10年」の展開と積み残された問題群を批判的かつ実証的に分析し、その根本原因をさぐる。先住民族の権利の展望を切り開く分析視角の提示を試みる。
目次  グローバル化による先住民族への影響(図)
 はしがき
 序

第T部 「10年」の意義とインパクト   
 第一章 先住民(族)の人権と基本的自由に関する国連特別報告者
 (ロドルフォ・スターヴェンハーゲン【手島武雅=訳】)
 第二章 「国連先住民族の権利宣言」制定過程と「10年」(相内俊一)
  1 問題の所在
  2 国連における人権の「普遍性」と先住民族の権利
  3 WGDDにおける先住民族の参加
  4 「10年」の本質的な課題
 第三章 日本国内外の「10年」を振り返る 
 〔一〕アイヌ民族の復権運動(阿部ユポ)
  1 二風谷ダム裁判・判決で「先住民族と認定」 
  2 アイヌ文化振興法について
  3 国際人権規約について
  4 人種差別撤廃条約について
  5 人種差別撤廃委員会
  6 国際法規の遵守
  7 アイヌ文化振興法の問題点
 〔二〕WGIPから見えてきたアイヌ民族の成果と課題(長谷川由希)
  1 国連への参加経験
  2 アイヌ民族の国連での運動
  3 アイヌ民族の課題
 〔三〕沖縄にとっての先住民族の10年(知念秀記・宮里護佐丸)
  1 はじめに
  2 先住民族概念と琉球・沖縄
  3 現在の活動
  4 私にとっての先住民族活動
  5 内なる植民地主義
  6 おわりに
 〔四〕NGO活動を通して先住民族の10年を振り返る(小林純子)
  1 はじめに
  2 先住民族の10年市民連絡会の活動
  3 先住民族と運動体の関係
  4 おわりに
 〔五〕インドにおける先住民族の子どもに対する差別
      ―人種と文化、階級― (研究教育組織センター 【木村真希子=訳】)
  1 差別の原因
  2 先住民族の子どもと条約
  3 差別の基盤
  4 インド北東部の先住民族の子ども―生存への懸念
  5 開発と強制移住
  6 武力紛争
  7 結論と子どもの権利枠組みにおける提案
 〔六〕グァテマラ2004年〜2008年新政府政策要綱への提言(デフェンソリア・マヤ 【福田しのぶ・中野憲志=訳】)
  1 はじめに
  2 マヤ民族の直面する障壁
  3 「多文化・多言語の国家・国」に向けて
 〔七〕ボリビア亜熱帯地域のコカ農民運動―KAWSACHUN COCA―
   (シルビア・リベラ・クシカンキ/パブロ・ママニ・ラミレス 【藤田 護=訳】)
  1 ボリビアにおける反麻薬言説
  2 コチャバンバ県チャパレ地方の事例―社会勢力の結集とコカ政策―
  3 ラパス県ユンガス地方の事例―合法市場と反乱―
  4 コカ農民運動の経験を振り返って

第U部 先住民族の直面する課題
 第四章 バイオテクノロジーと先住民族(ビクトリア・タウリ=コープス 【苑原俊明=訳】)
  1 はじめに
  2 定義に関する問題
  3 技術と先住民族に対する暴力
  4 バイオテクノロジーに関する様々な立場
  5 バイオテクノロジーをめぐる諸問題
  6 バイオテクノロジーへの批判と意味合い
  7 ヒトゲノム多様性プロジェクトと先住民族
  8 ヒトゲノム多様性プロジェクトへの批判
  9 ヒトゲノム多様性プロジェクトと生命特許化に対する反応
  10 結 論
 第五章 持続可能な開発に関する先住民族コーカスの経済社会開発に関する共同声明
(ビクトリア・タウリ=コープス 【真実一美=訳】)
  1 先住民族と採掘産業
  2 先住民族とWTO
  3 先住民族と経済社会開発のための追加資源
 第六章 対テロ戦争と先住民族(中野憲志)
  1 はじめに
  2 対テロ戦争―第四世界戦争としての第四次世界大戦
  3 対テロ戦争と開発戦略
  4 対テロ戦争と麻薬撲滅戦争
  5 対テロ=麻薬撲滅を口実とした「戦争の先住民族化」
 第七章 先住民族女性、開発、ジェンダー(藤岡美恵子)
  1 はじめに
  2 先住民族女性の組織化・活動
  3 グローバル化と先住民族女性
  4 先住民族女性の主張
  5 「ジェンダーの主流化」と先住民族女性にとってのフェミニズム
  6 フェミニズムと植民地主義
  7 おわりに
 第八章 太平洋諸島・先住民族の自決・自治・自律の試み(松島泰勝)
  1 非独立島嶼における先住民族運動
  2 グローバル・エコノミーの中の太平洋島嶼国
  3 島嶼国の自決・自治・自律―サブシステンスの力―
  4 結びにかえて
 終 章 「先住民族の国際10年」が生み出した希望、現実、そして幻想
      ―日本から次の10年における権利回復運動の可能性をみる―(上村英明)
  1 はじめに
  2 日本国内における先住民族政策と「先住民族の国際10年」
  3 国際機関における先住民族問題の定着とグローバル化の中での「国連化」
  4 最後に―日本における先住民族の権利進展の可能性を探る

資 料
 1 先住民族の権利に関する国際連合宣言
 2 アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律
 3 反人種主義・差別撤廃世界会議NGOフォーラム宣言・行動計画 
 4 キンバリー宣言
 5 先住民族カンクン宣言 
 

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